上から目線の子どもの弊害(道徳授業)

こんにちは。
教育コンサルタントでいじめ研究家の品田奈美です。

 さて昨日は、道徳授業地区公開講座を担当させていただきました。港区の学校は、私は初めてとなりましたので、副校長先生に事前に色々とヒアリングをさせていただいてから伺わせていただきました。私が思っていた地域とはちょっと違い、現場にいくと本当に色んなことが見えてきますね。

 地域によって、講演内容や色がやはり変わります。というか、同じ内容を伝えているのですが、同じ講演はやはりできません。その時、その場に合わせて感覚が違うというのが「生きている」(リアル)ということなのでしょう。

 今回は、5年生の子ども達の授業の後に、保護者のフォロー講演がセットになっているスタイルの道徳授業地区公開講座でしたので、子どもと、保護者の両輪にお伝えさせていただけたことは、よかったなあと思います。

 1時間の授業をじっと座って聞いていられるかが一番心配です。という副校長先生のお声を頂いていたので、あまり深い内容ではなく、ゲーム感覚で錯覚の仕組みを知ってもらったり、また命の仕組み(命の繫がり)ということを中心にシンプルにライトにお伝えさせてもらいました。

 今回から初アイテムの「ひげっちとシットマンカード!」子ども達の反応もまずまずでした。

 小学生らしく、よく反応してくれて楽しく授業ができました。が少し気になったのが、反応方法が少し「上から目線」の子ども達の反応を少し感じたこと。私は、外部講師のため、その子たちの普段の様子はわかりません。しかし、これだけ経験していくと、子ども達の反応するツボや、受け答え等で、何となくこんな思考癖があるのかな?などということを感じ受けます。
 この学校に限ったことではないので、この上から目線について、今日は少しだけ書いてみようと思います。

<上から目線の後遺症>

 大人を上から見てしまうことの後遺症って、大人になるに連れて、徐々に本人を苦しめることになります。私が大人達のカウンセリングを通して、非常に感じている問題点が、この無意識の上から目線なんです。無意識なので、本人には決して分からないことというのが、厄介なのです。またそのような人に限って、非常に謙虚を頑張っていますので、周りからも気がついてもらえないケースが殆どなんです。

しかし、こんな偉そうなことを言っていますが、まさに私自身も漏れなくこのパターンにはまり込んでいた一人なわけです。が、私の場合は、卑下が強くベースにあったため、自覚ができすぎてしまうパターンのタイプでしたので、自分を紐解くことは難しくはないのですが、その癖をやめていくことのほうに苦労した人間です。

しかし、今日私がお伝えしたい上から目線パターンは、無自覚、無意識のタイプの方なのです。

 なんでもそうなのですが、自覚できないということが、何より本人も周りも苦しめてしまうのです。ですから、逆に言えば、自覚さえできたら、もう大丈夫!ということにもなるわけですよね。自覚ができれば、その癖をやめることができるのですが、自覚できないことは、本当にどうにもならないのです。

 大人への上から目線の出発点は、基本的に親を見る目から始まります。この親に対して、尊敬や信頼できない自分を生み出してしまうと、その子は、色んなエゴのパターンに入り込みます。

決して、尊敬までいかなくてもいいのです。所謂、そこに抵抗感心のわだかまりが生まれてしまっていることを、無意識にかくしてしまうことが、何より恐ろしい結果を生み出してしまうということなのです。

 例えば、尊敬できないけど、一緒に暮らさないといけない自分の親だから、無理して合わせたり、逆に、親のために尽くそうとしたり、または、とにかく離れようとしたり。所謂、拒絶感覚や、嫌悪感覚を持ちながらも、それを感じると自分が辛いので、そうでないように自分をうまく誤魔化していくうちに、本当の自分を見失ってしまうのです。だから、人から振り回されたり、振り回してしまったり、、、様々な弊害が出てきてしまうのです。

 このあたりの詳しいカラクリについては、未来の子ども達プロジェクトが発行するシリーズ漫画冊子2の〜親子関係の落とし穴編〜にかなり詳しく掲載していますので、是非お読みいただければと思います。

https://ijimegaowaru-houteishiki.com/contents/booklet/

 ということで、まとめますと、親を無意識にバカにしてしまうと、それは同時に自分を馬鹿にしてしまうこととなり、結果として、周りから馬鹿にされたり、自分を馬鹿扱いしてしまうことになってしまいます。しかし、これが、何度もいいますが、ストレートに馬鹿にできればいいのですが、大概は、ひねったり、よじったりして、正当化や正義感などに変換され、ご本人にも周りにも絶対に分からないので、そのつけが、我が子にでて、我が子のいじめ問題や不登校等様々な問題の引き金となって現れてきてしまうのですよ。というお話でした。

ですから、子ども達の授業では、この「心のわだかまり」をすぐに発見できる力を養っていけるよう、いじめが終わる方程式は、構築されているというわけなんです。

ちょっと、相当端折りましたので、よかったらシリーズ漫画冊子をお読みくださいね。

いじめが終わる方程式カルタも人気です!
校長先生、副校長先生、そして、未来の子ども達プロジェクトの皆様、この度も本当にお世話になりました。
とっても、気さくな高山校長先生と、まじめで細やかな岡野副校長先生。今回も、本当に素敵なご縁と時間をありがとうございました。

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